今年の6月1日にリニューアルオープンした「杉並公会堂」。解体された古い公会堂は1957年に開館したということなので、ほぼ半世紀ぶりに生まれ変わったということになります。
公会堂の夜景を見ていると、以前に比べて確かに周囲の雰囲気が良くなったので、区民の一人として好感を持っています。
この建物、杉並区では初となる「PFI事業」で建てられたホールなのです。PFI事業とは、Private(民間の) Finance(資金) Initiative(主導)の頭文字を取ったもので、民間資金の導入による公共事業のこと。杉並公会堂の場合で言えば、区に代わって、民間でホールの計画立案から建設、管理・運営まで全てを行い、質の高いサービスを提供しようとするものです。
例えば、世界の三大ピアノといわれる、スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタインが揃えられているのは日本ではここだけであることや最新の音響設備等の充実ぶりを聞くと、やはり民間だからできたことなのかと考えてしまいます。
ただし、民間が行うということは事業が破綻することも有り得ると言うことを忘れてはいけません。税金を投入することは無いとしても、サービスを受けられなくなった場合に、さてどうするのか。公共側の責任は皆無というわけにもいかないと思うのですが・・・。
PFI事業は、全ての公共事業を対象にできるということですから、今後様々な問題が出てくることが懸念されているわけです。
そもそも、なぜ民間でなければ質の高いサービスができないと考えてしまったのか。何か以前あった「第三セクターの破綻問題」が見え隠れしてきて、公共側がサービス向上の努力を放棄したのだと感じずにはいられません。
杉並公会堂は柔らかな光で街路を照らしていますが、決して公共施設の明るい将来を照らしているわけではないのです。
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